莚井と門松は、令和5年6月21日、浪速少年院設立100周年記念式典に出席しました。
浪速少年院は、全国初めての少年院として、関東の多摩少年院と共に大正12年に設立されました。
記念式典では、大阪家庭裁判所の所長や大阪地方検察庁の検事正など来賓からの祝辞とこれまでの浪速少年院の歩みについてのDVDの上映などがなされました。
そのほか、パネル展示や少年たちの作品が展示がありました。また浪速少年院公認マスコットキャラクター「なにワン」の紹介もありました。
設立した当時は、幼年監獄(今でいう少年刑務所)や 感化院(今でいう児童自立支援施設)があるので、あえて別に少年院を設けなくても、という声もあったそうです。
しかし、100年後の現在、少年事件を担当するにあたり、少年院抜きで少年事件を語ることはできないほど少年院は重要な役割を果たしています。
少年事件の付添人を担当して、少年の希望にかなわず、残念ながら少年院送致になるケースはあります。
少年院送致になった少年から手紙をもらうことも多いのですが、審判前に比較してもものすごくきれいな字で、
「拝啓」から始まって「敬具」で終わる作法までしっかりした手紙をもらいます。
それだけでも付添人活動中に書いてもらった度の反省文や謝罪文よりも全く違うので、成長を感じる瞬間です。
時々、少年院に面会に行くこともありますが、審判前よりいい表情をしていたり、「嫌だと思ってたけど少年院に来てよかった。」
という少年もいて、きっと自分と本気で向き合ってくれる法務教官に出会えたのだろうなと思っています。
少年法が改正され、特に18歳、19歳の少年が、以前より、刑事裁判を受けるケースが多くなることが予想されますが
付添人として、在宅処分が難しくとも、せめて少年院での矯正教育の必要性を今後も訴えていこうと思います。