法教育?あれこれ

junko post on 11月 20th, 2012
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 莚井です。桂花ブログを覗いてくださってありがとうございます。

 プロフィールにも書きましたが、10年以上「法教育」をやっています。

 もっとも、自分がやっていることを最初から「法教育」と考えていたわけではありません。最初は、なんとなく「学校へ行ってみよう」という思いから「弁護士による出張授業」をやるようになり、「模擬裁判」や「法教育概念の確定・法教育の必要性の理論化」(正直このへんはあまり関与していませんのでよくわかりません)を経て、「出張授業」はいつのまにか「法教育」の立派な1枝になっていたのです。

 これもプロフィールに書きましたが、私は理論が苦手で、思いだけで動き始めることが多いのでこういうことがよく起きます。  ただ、この「法教育」は、思いだけで始めたものが多くの方の賛同と参加を得ることができ、名前も立派に「法教育委員会」になり、さらに大阪弁護士会全体として年間約250名もの弁護士を派遣し大阪府下の高校生のべ人数でいうと1万人を超える生徒さんたちを相手に授業をする大プロジェクトにまで育ったので、成功例だと密かに(?)自賛しています。  以下に、私の分かる限りの範囲で、「法教育」特に出張授業について述べたいと思います(繰り返しますが、理論面は苦手ですのでご容赦ください)。

 そもそもの発端は、弁護士として仕事をする中で、「もっと早くに相談していただきたかった(そしたらもっといい解決方法があったのに)」思いをすることが多かったことです。

 普通に生きていくのに法律の細かい知識は必要ない。けど、法律は使い道はある。困ったときは特に。だから、若いうちから、「法」というのは人を縛るいやなものではなくて、使いようでは使える「ツール=道具」だとわかっていただきたい、「法」を(ついでに法の専門家でである弁護士のことも)敬遠することなくどんどん活用できることを知っていただきたい、と思うようになりました。

  そして、平成10年ころ。 若い人がいるところはどこか?学校だ! 学校に行きたい、行こう! という流れになったわけです(あくまでも、私の場合は、です。当初からもっと深く論理的に法教育の必要性を分かっておられたであろうМ先生ごめんなさい。)。

 ところが、当時、弁護士は学校相手にいちゃもん(体罰あかん、とかイジメあかん、とか)をつけに行く存在として学校からはどっちかというと嫌われていました。 そんな弁護士が「学校に行きたい」と突然言っても、学校が「そうですか、ほな来てください」と受け入れてくれるはずはなし。  また、教員免許もなく授業を行うノウハウも全くない、教育者としてはド素人の弁護士が学校へ行って授業を本当にできるのか?迷惑になるだけでは?という自覚もありました。

 そこで、一応、生徒さんたちに興味をもっていただけそうなネタ(=授業テーマ) を冊子で用意しました。そして、正規の学科の授業が終わった後の「ホームルーム」なら、授業の妨害にはならないよね、面白かったら聞いてもらえるよね、と、弁護士による出張授業を「法むるーむ」と名付けました(名付け親は大阪の現法教育委員会委員長の木村雅史弁護士です)。

 これだけ準備をした上で「弁護士が〇〇のテーマで授業できますので呼んでください」と売り込み、ありがたくも、学校から呼んでいただけるようになったわけです。 そして、自分が教壇に立って授業を行い、弁護士になってはじめて、伝えたいことが思うように伝わらない「伝える」難しさを実感しました。学校の先生方の努力と苦労が身にしみました。自分の学生時代を振り返り、寝たり早ベンをしたりしたことを心から反省しました。私を教えてくださった〇×先生ごめんなさい。悪い生徒でした・・  他方、うまく伝えられたときの生徒たちの「わかった!」顔の輝きにすっかりはまってしまいました。

 出張授業を10年以上やってきて、その間、何とかうまく伝えたい!と自分なりに工夫をしてきました。経験交流会等を通じてプロの教員の方や他の弁護士の工夫も色々教わることもできました。

 ご縁がありましたら、このブログで、出張授業のノウハウ等についてお伝えしていきたいと存じます。

 では、また。

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