補導委託先の開拓について

kadomatsu post on 8月 12th, 2013
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門松です。

前回のブログ更新から、4か月も経過し、真夏になってしまいました。
暑中お見舞い申し上げます。
毎日暑いですね。仕事柄移動のため外に出ることが多く、毎日汗だくになっています。

さて、今回は、補導委託先などを含む社会資源について、お話ししたいと思います。

補導委託先の説明の前に、少年事件の審判の仕組みについてご説明します。

非行をした少年の処分は、大きく分けて、保護観察と少年院送致があります。
ただ、少年事件の処分で大人と違うのは、この処分を決める前の中間的な処分というものがあることです。
つまり、保護観察(自宅に帰らせる)のと少年院に入所させて矯正教育を受けさせるか迷う場合、
約半年間ほど、テスト期間を設けて、少年の様子を見てから、
どちらかに決定するという「試験観察」という処分があります。

試験観察には、二つ種類があって、自宅に帰って様子を見るのと
補導委託先に預けて少年が住み込みで働く様子を見るという二つのパターンがあります。

問題は、後者の補導委託先として協力していただける事業者の方が、
減少傾向にあるということです。
生活のための実費として一日当たりの委託費は出ていますが、
委託先の方のボランティア精神などにもより、
少年の更生の手助けをしたいという思いで、ご協力していただいています。

特にこの補導委託は保護者がいない、家庭に帰すことのできない子どもに利用させることが多く、
補導委託によって、信頼できる人間関係を形成したり、働く喜びを体験したり、
非常に意味があるのですが、なかなか負担が大きいというのも実情です。
そういう中、何とか少年の更生に協力したいという思いで、協力していただく
補導委託先の方には、頭が下がる思いです。

補導委託先は、家庭裁判所が確保しているため、
登録するには裁判所の審査が必要になります。

補導委託とは少し横道にそれてしまいますが、
少年の中には、非行自体はそれほど重大ではなくても、
施設出身の子どもなどは、引き取るにふさわしい保護者がいなかったりするなど、
帰る場所がなければ、少年院送致となってしまいます。
これまで何件かそういう少年の事件に立ち会いました。

そして、少年院から出る時も、引受先の家庭がなければ、
退院ための矯正教育の目標に達していてても、いつまでも少年院から出られないということになります。

そういう時に、住込みの就労先など、受け入れていただけるところがあれば、
少年院に行くことなくすんだり、少年院で目標に達成できたら、すぐに退院することができます。

私の所属している子どもの権利委員会では、ご協力をしていただける方を探しております。

補導委託でも、住み込み就労の受入れのでも、
これをご覧になった方で、
少年の更生にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、
当職宛で結構ですので、ご連絡を頂けたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

 

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